USのスタートアップ事情 - Food Delivery Business

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Marketing Researchのコースで、現在アメリカのFood Delivery Businessに関するリサーチを行っている。最終的には潜在顧客を選定してsurveyを行い、クライアントに提言をするのだが、現状はPrimary/Secondary Researchを行い、仮説構築中、というステータスだ。

僕達のチームはCaviarという企業を選んだ。この会社は、UC Berkeleyの学生により2012年に設立された企業で、昨年決済サービスのSquareにより買収された。San FranciscoやNY、Chicago、Bostonといった主要都市で活動しており、業績はかなり好調のようだ。

Caviar

サービスの一番の肝は、「通常デリバリーやテイクアウトを行っていないプレミアムレストランから、1時間以内にオーダーを届けてくれる」という点にある。Caviar自身がドライバーと業務委託契約を締結して、Caviarのアプリやウェブサイトを通じて入ったオーダーをピックアップし、ユーザーの元に届けるという仕組みだ。Caviarはレストランから月次のサブスクリプションを徴収し、ユーザは配送費とサービス料を支払う。

僕も一度使ってみたのだが、レストランのバリエーション、値段ともに満足のいくものだった。届けられた料理も暖かく、とてもクオリティの高いものだった。そして何より良かったのが、配送中のドライバーの位置をリアルタイムで把握でき、いつ家に届けられるのかが正確に分かることだ。デリバリーをオーダーした事がある人なら分かると思うが、いつ届くかが分からないと、迂闊にトイレにもいけない。そうした不満を全く感じることなく、またどれだけ待てばいいのかというフラストレーションを感じる必要が無いことが、このサービスの優れた点だと思った。

現在、アメリカのテイクアウトとデリバリーの市場は約$70Bあり、そのうち$9Bがオンラインで行われているらしい。もちろん、その多くは自社でデリバリーを行っているピザ屋やケータリング等で、Caviarのようなサービスはまだまだ駆け出しだ。ただ、レストラン産業の市場規模は約$660Bあり、デリバリーの拡大余地は大きいと思う。特に、一人暮らしのビジネスマンや子育てに忙しく外出が制限されている母親などにとって、デリバリーでクオリティの高い料理が届けられるのは大きなバリューになるだろう。

ここ数年注目されているスタートアップを見ていると、よりリアルに近いユーザーの課題を解決する、という傾向があると思う。UberやAirBNBは、その代表的な事例だと思う。こうした企業が、時価総額で数兆円の評価を得ていることを考えると、社会に与える影響も非常に大きい物になっている。

残念ながら、日本だと色々な規制が邪魔をしているため、UberやCaviarのようなサービスが生まれる可能性はここ数年は難しそうだ。日本では、チャレンジは賞賛されるというよりもむしろ新たなリスクの温床として見られる傾向があり、起業家の野心を抑制しているようで残念だ。CaviarやUberのようなサービスは日本でも大きな需要があると思うし、リスクだけに目を向けるのではなく、サービスを通じてどれだけの価値が想像されるのかというリターンと秤に掛けた上で、規制緩和を促し、こうした新しいサービスの登場を日本から目の当たりにしたい。


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